商品名

フランス製アンティーク純銀カトラリー/ピュイフォルカ/ シュガートング/アールヌーボー様式

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ピュイフォルカ製のシュガートングです。アイリスあるいは菖蒲を彫り込んだ、代表的なアール・ヌーボー様式です。

アールヌーボー様式のものが製作されたのは19世紀終わりから20世紀初頭の限られた時期だけであり、希少価値は非常に高いです。そのなかでも、ピュイフォルカの作品はごく稀です。というのも、この時期のピュイフォルカは古いフランスの銀工芸品の復刻に専念している時期で、当時流行のパターンであるアールヌーボーのものは殆ど製作していないからです。

彫刻は深く細かく、その立体的な造形には目を見張ります。花びらの柔らかさや葉が翻る様子を忠実に写した表現は、自然主義的な描写を目指したアールヌーボーのなかでも卓抜した描写と言えるでしょう。画像を多めに掲載しましたので、どうぞご覧下さい。

持ち手の裏にイニシャルが入っていないのも珍しい特徴です。イニシャル自体は銀器の時代性を感じさせる彫刻で悪くはないのですが、前の持ち主の痕跡が気になる方にはイニシャルなしが好まれます。

もともとアールヌーボーは日本の工芸品に刺激されて起こった工芸運動です。ここに描かれる花が、西洋の伝統的な植物よりは、日本で狩野派などによって盛んに描かれた大柄の菖蒲に似ているのもそのためでしょう。

メーカー

メーカーの刻印(EP)から、ピュイフォルカPuiforcatで作られたものだとわかります。ピュフォルカというメーカーは、日本で紹介されているフランスの唯一の金銀工房ではないでしょうか。この刻印は1857年に登録されています。メーカーの地位を不動のものとしたエミール・ピュイフォルカのこの刻印(EP、中央に小刀を配する)は、今でも使われているものです。フランスの大統領の晩餐会で使われるなど、フランスを代表する工房だと言えるでしょう。今はエルメスの傘下になっています。

http://www.puiforcat.com/

状態

100年ほど前のものと思われますが、画像でご覧頂ける通り、大変に状態よく保存されており、全体は十分な光沢を保っています。コレクションとしてだけでなく、すぐにでも御使い頂ける美品です。

サイズ

長さはおよそ12cm、重さ約38gです。

フランスの銀器について

フランスの銀器は、貴金属扱いのため、国家的な認証のもとにあります。右を向いたミネルヴァの8角形の刻印がそれで、その刻印の右上に小さく1とあることから、これが第一水準、1000分の950という純度を持った銀で作られていることがわかります。一般的な英国水準のスターリングシルバーが1000分の925ですから、フランスの銀器は純度が高いことがわかります。その分、柔らかくデリケートな光芒を放ちます。

送料

送料のうち600円をご負担ください。

備考

時代を考えれば相当の美品ですが、画像で状態をよくご確認の上入札してください。格安スタートなので、こちらの説明に特に不備がある場合を除いては、NOクレーム、NOリターンでお願いします。アンティークにご理解のある方の入札をお待ちしております。

こちらのオークションはカトラリー1本のみの出品です。一緒に映っている食器類は、大きさの参考ですので、どうぞご了承ください。

ほかにも純銀の食器などを出品しています。よろしければそちらもご覧ください。



※落札後3日(72時間)以内に最初のご連絡いただけますよう、お願い致します。ご連絡頂けない場合、誠に恐縮ではありますが入札者都合で落札を取り消させていただく場合もございますので、ご了承ください。