インドネシア・パプア州モミナ部族の竹製の煙草パイプ
インドネシア最東端のパプア(旧イリアンジャヤ)州の中央高地と南部大湿原地帯の境目に暮らしているモミナ(Momina)民族が 1970年代に使用していた竹製のタバコ・パイプです。タバコの葉は野生のものを使用。同部族では、男女とも皆タバコを嗜好し ます。吸い方は、いわゆる回し飲み(回し吸い)です。構造は二段式のパイプです。節部分に小さな穴が開いた太いパイプを口 にあて、その先端に細いパイプを差し込み、その接合部を、手のひらで空気調整します。乾燥した煙草の葉は、細いパイプの先 端部に挿入。太いパイプの節部分には、棕櫚状の乾燥植物繊維が入っていて、フィルターの役目を果たします。
1979年にモミナ民族の中心的な村であった、ブラザー川沿いのデカイ(Dekai)村で収集しました。サイズは、太いパイプの長さが 約32.7cmで直径はおよそ4.2cm。細いパイプの長さは約27.5cmで直径が約1.5cm。太いパイプの節部分は、口をあてる側から3.5cm の位置にあります。重さは全体で約194グラム。長年使用されていたこと、そして収集からほぼ30年も経過していますので、双方 の竹には何本かの亀裂が入っています。しかし、ナマケモノの歯を使用して刻み込んだ模様はビビッドに残っています。同地域 は、1980年代初頭まで、いわゆる“石器時代”の真っ只中にあり、その面でも人類の煙草史を語る上でとても貴重な資料といえ るでしょう。送料はこちらで負担致します。
(備考)モミナ民族の煙草文化に関しては、「西イリアン探検(II)」(1980年9月、日本テレビ発行・読売新聞発売)を参照して ください。 インドネシア文化宮は、インドネシアの24時間ニューステレビ局『メトロTV』東京支局がプ ロデュースするインドネシア情報発信基地です。

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