WE-274A 刻印 最後の1本です。

大切に保管してきたものですが、一連の出品でご説明しておりますように
どうやら自分で使うことが出来ないようなので、
お好きな方に引き継いでいただければ嬉しく思います。

病院の合間の不定期、短期出品です。

譲っていただいた際には薄めの段ボール状(一般に言う段ボールよりはかなり薄手です)の
元箱に入っていました。

開くと「展開図のように広がる独特の形状で上下はボックス状に組まれて丸くくり抜かれた
穴が開いており、ベース部とトップのガラスをおさえる方式」 になったものでした。
封印と云うかパッケージの真ん中をひと回り8mm位の白い紙製のリボン状の物に青文字で
Western Electricの文字がずらーっとプリントされているものでした。

BOXの内側に大き目の印字で管理番号かオーダー番号か不明ですが何かが印字されていました。
当然BOXも欲しかった(と云うより当然譲ってもらえると思っていたのですが。。。)のですが
何としても中身しかダメと云う事で、その場でWEの実機(モノ構成に挿して動作確認をして
別の緩衝材に包んで譲り受けました。

その後、自分のTV-7A/U(TV-7D/Uに比べるとなぜか低い表示が多いですね。。。)でテストした値を
管壁にマジックで書いてあります)参考値ですが52:54/40ですがTV-7D/Uだと56:60/40になり
どちらも校正済みのはずなのですが。。。。まぁ、そもそも完璧な校正が出来る場所がどれほどあるかは
定かではありませんのであくまでも目安、または参考値と云う事でご理解ください。

TV-2C/Uもあるのですが、しまい込んだものを引っ張り出す力が残っていないのと、
これも結局どもまで正確かは不明(韓国軍で使用されていた校正済みの物と云う事で入手しましたが
そもそも、軍で放出する際の破棄の仕方のマニュアルを見れば、再使用は全く不可能なほどの
破壊方法が記されており、どうやって修復されたものなのか他のTV-7等も含め興味深いです。。。
脱線しました。。。 
刻印の274Aと後期のプリントタイプではかなり音が違いびっくりします。
また、規定値内で使用する分にはおよそ予備は要らないのでは思うほどの耐久力です。

64mA動作の300Aと組み合わせたもの構成のアンプは45年経っても動作点の動きも無く
各部電圧も製作時と変化なし、その間ケミコンを予防的に交換したのと310Aが少しチュルチュル
いってきたので交換しただけで健康そのものです。。。もっとも310Aのみがメッシュの刻印で
新品が見つからなかった前歴不明品を米国で購入してきたもので、その後、有名な米国在住の
コレクター内△氏に出会いトップマークの新品を送ってもらい、それ以降はノントラブルです。

確かに寿命は必ずあるのでしょうが55年前に初めて組んだ2A3シングルアンプがやはり
まだちゃんと鳴ります。一度、カソードのケミコンをパンクさせ、そのせいで痛みが進んだ感が
あり、ゲッターが薄くなってしまったものの、TV-7D/Uで68/38とまだまだ元気です。。。
民生用でも大事に使えば意外に長持ちですので、材料にコストを考えることなく物量をつぎ込んだ
WEの業務用の球はかなりの長寿命なのだと思います。

音の違いと云えば、上記の2A3シングルはCR結合のダイオード整流でした。
後に持ったく同じものを5Z3で組んでみてあまりの音の違いに驚き、その後
ソケットを変えて5U4G(5Z3として)や5R4GYに換えてその違いに驚き(NECの5R4GYは更に!)
整流管にはまったことが足ました。定評あるCV378(当然電圧を落として調整)を差し替えると
2A3には全く以って合わず、詰まった感じの音になりました。回路的な要因や、機材の組み合わせも
有ると思いますが、直熱管には傍熱管は合わないのかなと思ったりしました。

274A刻印を探している方に説明は不要と思いますが、本当にプリントタイプ(特に後期)とは
音質が異なり興味深いですね。 良し悪しではなく好みの問題とも思いますのでプリントタイプも
好きで実機仕様の物だけ残しております。 

過去の履歴をご覧いただければ笑えますが、「無くなる!」「寿命が!」と要らぬ心配から
相当数を買い込み死蔵するところでした。。。300B.300A.274Ak刻印,274B刻印.プリント
合計すると50本以上。。。もったいないことをしましたが元気に引き継いでいただいていることと思います。

それでは、どうぞよろしくお願いいたします。