今作の終了日時は10月6日 (木)
の22時台と成っております。

今作に関する詳しい御問い合わせや御質問や御相談等
御座いましたらば此方に御連絡を御願い申し上げます。

092-215-2244

『領収証』も発行可能ですが御入用の際は
取引ナビにて御依頼を御願い申し上げます。


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安藤七宝店の工場長として名高き『川出柴太郎』
によって考案された『省胎七宝』とは
銅の素地に純銀による植線と透明釉薬を施し『焼成』し
研磨で仕上げた後に銅の素地を酸で腐食させて取り除き
表面の『植線』と『釉薬』だけを残した超絶技巧の極み
と言っても過言では無い技法と成っておりますが

銅の素地を完全に取り除く類い稀なる技法ですから
非常に困難を極め歩留まりが悪い事でも有名です。

ですから当時からも図柄の部位に窯疵が無ければ
無疵完品
として売られていたという記録も遺っております。

 

 
そんな今作もその例外では無く背面に
制作時に由来する窯疵が御座いますが
後天的な傷みでは一切御座いません事
を御了承願います。

 

 
パリ万国博覧会の視察に赴いた
『安藤重兵衛』と『川出柴太郎』は
ガラスの様な質感を実現した省胎七宝に驚愕し
帰国後すぐに研究試作を繰り返し
明治30年に再現したと云われております。

ちなみにヨーロッパを起源とするこの技法は
西洋では『プリカジュール』と呼ばれております。

 

 
今作に在銘は御座いませんが
川出柴太郎の作品で在ると想われます。

 

 
口辺の覆輪と底板は純銀製です。

 

 
驚異的なる妙技を御堪能頂けます今作とは
素地の薄い極めて稀少な初期作品と成っております。

 




如何でしたでしょうか?

わたくしも氣に入って入手致しました稀有な逸品ですから
価値の解られる興味の在る方々がいらっしゃいましたらば
宜しく御願い申し上げます。


(時代)
明治期

(寸法)
最大高さ(8.9cm)
最大横幅(8.4cm)
 重量 (198g)

(状態)
省胎七宝特有の制作時に由来する窯疵や気泡の混入等は御座いますが
それ以外には特筆する傷みの無い無傷完品レベルと成っております。