コロムビア R-542 1954 コンパクトなトランス式スーパー
コロムビア R-542
プラスチックキャビネットのトランスレスmt管ラジオ出現前夜の昭和29年に製作された
木製キャビネットで幅 30cm程度の小型ラジオ。 トランス式なのでずっしりと重みを感じます。
使用球は6BE6, 6AB6, 6AV6, 6AR5, 5MK9
狭小のシャシーに限界までぎっしり組み上げられています。
同調機構はダイヤル、バリコン直結ですが、大型ダイヤルで操作性は良いです。
コロムビアお得意の米国流トラッキングレス親子バリコン。
電源SW兼音量ボリュームコントロールのみのシンプル設計。
全面ラティスのフェイシアに古調銅色のダイヤル盤、エンブレム。
キャビネットメイクは釘による平打ち付け継ぎ(ラジオでは見たことがない造作ですが、よく出来ています)
スピーカーは意外に大きい 6インチ
それにしても、人に媚びない無骨な装いだと思います。
整備内容は以下のとおり
・電源部ケミコンの切り離し、代替品シャシー内に配置
・ペーバーチュブラーコンデンサの交換
・ボリューム交換
・キャビネット塗装(天板:黒色古調仕上げ 側板:濃茶古調仕上げ)
・裏蓋製作
割り切った造り方だけに、気軽に使えて性能も十分です。
米国譲りの親子バリコンの装備が、このラジオの良さであると感じます。
コロムビアやビクターなど米国ゆかりのメーカーは、早くからこの優れた部材を取り入れて優秀な機器を造っていました。
当方での受信確認を経てはいますが、受信はご住居の地域、環境、構造に大きく左右される部分です。
最低数メートルのリード線をアンテナ端子に接続することは必須です。
また、整備品とはいえ本機の構成部品は70年の経年につき、コンディションの変化もあり得ます。
ご理解の上のご入札をお願い申し上げます。