「 Gabriele Pasini / ガブリエレ・パジーニ 」
2013年、ラルディーニ社と“モデナの怪人”の異名を持つガブリエレ・パジーニ氏が発表した「Gabriele Pasini」。
ナポリの伝統的なサルトリアーレ技術とガブリエレ・パジーニの繊細な美意識、そして独特の感性を融合させ、
革新的なコレクションを発表し続けているGABRIELE PASINI(ガブリエレ パジーニ)。
柔らかく身体を包み込むナポリの伝統的なサルトリアーレのジャケットをベースにしたコレクションは、
クラシコを挑発的に、そして独自の解釈で表現しています。
【 アイテム 】
テーラードジャケットは男性にとっての盛装であります。しかし同時に、男性にとっては普段着でもなければなりません。
近年、軽い着心地のジャケットが隆盛を極めておりますが、きちんとした見た目もあわせ持っていなければ、
紳士なジャケットスタイルは完成しません。
つまり構築的な美しさを持ちつつも、着心地が軽快でリラックス感があるのが理想。
休日のちょっとした外出の際、例えばカジュアルなレストランに行く場合など、カッチリしたジャケットでは堅苦しくなってしまいます。
だからといってカジュアル過ぎる格好も大人には相応しくありません。着心地はカーディガンのようにソフト、
それでいて紳士然とした風格が感じられる。つまり風格を纏べきミドルエイジの方が最優先で揃えるべきなのが、カシミア素材。
柔軟かつ軽量で暖かいカシミア素材は秋冬ジャケットの理想的素材であり、
古くから¨いつかは手にしたい高嶺の花¨とされてきました。そんなカシミアだからこそ選びは慎重に!
毎シーズン問題となるカシミア素材の「偽装表記」。
昨年もデパートやセレクトショップ、有名ブランドのセカンドラインなどで販売されていたセーターやストールなどについて、
カシミア素材の「偽装表記」が話題となりました。
カシミアの流通量は生産量の約4倍。単純計算では、「カシミア」、「カシミア混」とされている
商品の¨4分の3¨、¨7~8割¨は【偽物】です。
現状の解決策はなく、今後さらに偽物のカシミアが増え続けると懸念されております。
カシミアは原料自体が高価なため、本来でしたら求めやすい価格で手に入るものではありません。
こんな状況だからこそ、信頼できるブランドの¨本物のカシミア¨を手にしたいものです。
【 コメント 】
ガブリエレ・パジーニの「カシミア ピークドラペルジャケット」。
今や世界中に人気の誇るLARDINI(ラルディーニ)が生産を手掛け、着心地と高級感はもちろんのこと、
そして何よりもクラシコの伝統を挑発的に解釈し、70年代の英国スタイルと、イタリアのファブリック仕立てを融合し
往年のメゾンブランドを想起させるようなスタイルを生み出し、
最高のデザインを最上の仕立て、素材で仕上げたラグジュアリージャケット。
季節感を楽しむならツイードが正解です。
テーラードジャケットを使って季節感たっぷりに仕上げるなら、生地は俄然ツイードが狙い目。
単に暖かいだけでなく、ブリティッシュトラッドやカントリーテイストといった妙味のある
コーデを軽便に実現できるのも魅力。ですが、昔ながらの英国ツイードでは日本の都会ではトゥーマッチ。
本品のようなカシミア素材のツイードあれば、柔らかくしっとりとした風合いにより、
圧倒的な品の良さが添えられ、都会と郊外、どちらにもマッチする雰囲気に。
またアーシーなカラーも素晴らしく、芳醇な色気を漂わせつつ、サラリと着流せます。
いつものジャケットから置き換えるだけで、ひと味違った気分のコーデが楽しめるはず!
ボディスタイルは『ピークドラペルのシングル2Bジャケット』です。
デザインはガブリエレ・パジーニのハウススタイルともいえる¨ピークドラペルジャケット¨。
ドレッシーにして強気な¨ピークドラペル¨ですが、ラペルの先端の角を削り、緩やかな曲線を描くピークドラペルと
シングルプレストによってモダンな色気が匂い立つ一着に。威風堂々とした姿を残しながらも、カシミア素材で作られているので、
まろやかな雰囲気に。いい意味でピークドラペルの角がとれたジャケットは、タイドアップよりもカジュアルな着こなしで、
ボタンは閉めずただ羽織るような感覚で着用したくなる仕上がり。気負わず、肩肘張らず、普段のコーディネートに取り入れてみては
いかがでしょうか。
その他、胸部に「バルカポケット」、腹部の「フラップポケット」、「チェンジポケット」後裾「サイドベンツ」、
袖先は「4Bの本切羽」。ボタンはアンティーク仕上げのロゴ入りのメタルボタンを採用。
ミリタリーの制服に通じる上品な薫りをもたらし、ラグジュアリーをしっかりとアピール。
1ランク上の仕立て技が楽しめる、ラルディーニでいうところの「ソフトシリーズ(SOFT)」。
仕立てはもっとも機能的とされる“ハーフキャンバス(半毛芯)”を採用。
伝統的なこの製法は、胸部からラペルにかけてキャンバス芯地を表地の裏に手作業で縫い合わせることで、
身頃から肩のラインをシャープに守ります。また、着れば着るほどに、芯地が身体の形に添ってくるため、高いフィット感が得られます。
安価な製法と異なり、接着からくる生地の膨れや型崩れを起こさないため、高耐久で長く愛用できるのが特徴。
シルエットを整える裄綿は軽く、肩パッドも極薄で着心地は断然ストレスフリーながら、立体的なパターンと
高度なテーラーリング技術によって、より美しく凛々しい体型へと導いてくれる立体的なフォルムを実現。
アイロンによる生地の曲げ、手作業によるいせ込みなど、ハンドメイドを取り入れたナポリのテーラー技術をベースにした、
素材の質感や重量感をナチュラルにストレートに感じることが出来る「ラグジュアリーxコンフォートさ」が魅力。
ハマリのいい小さめのカマ、腕の可動域が広い前振りの袖付け、手作業によって袖のイセ量を多くとって肩まわりの
立体感を出してタイトに見せながらも運動性を高めている点も秀逸。
高級仕立てでお馴染みの「襟裏のヒゲ」や「ポケット両端のD管ステッチ」、「丁寧な両玉縁仕上げ」
など、子細に高級感が高められております。身返しの取り回しも見事。
ラルディーニの真骨頂である¨サルトリア仕立て¨を心行くまで楽しんで頂けます。
フラワーホールには、アイコニックな¨スカルモチーフのラペルピン¨付き。
フラワーホールに取り付けているので簡単に取り外し、付け替えが可能です。
また、スカルの反対側はロゴ入りの丸デザインになっているので、着せ替えが可能。気分に応じて2wayでお使いいただけます。
ガブリエレ・パジーニらしい¨男らしくも洗練された印象¨のクラシックなラグジュアリージャケット。
カシミアのツイードという温かみのあるほっこりな雰囲気も、ある意味真逆なピークドラペルを用いると、
途端に印象も真逆なちょいエレガントでモードなイメージに様変わりする、ありそうでなかったハイブリッドデザインが魅力。
カジュアルに楽しむことのできる雰囲気で、高級カシミアを一張羅にしない!
これぞ大人の贅沢を味わえるカシミアジャケット。
男としての格も上がるはずですのでぜひとも取り入れてみてください。
【 ディテール 】
・シングルジャケット
・2つボタン
・ピークドラペル(ラペル幅:11.5cm)
・上襟裏ヒゲ処理
・襟裏カラーフェルト
・サイドベンツ
・左胸:バルカポケット
・腹部:フラップポケット
・袖口:4B開き見せ
・フロントダーツ
・サイバラ
・一枚仕立て、袖裏地あり
・内ポケット3つ
・ハンガーループ
【 生地 】
素材は、軽く、とろけるように柔らかい肌触りを持つ、繊維の王様「カシミア」
カシミア繊維は、天然獣毛のなかでも圧倒的に軽くて繊細。カシミア糸の太さは「約14~16」
マイクロン(100万分の1メートル)しかありません。羊は「20前後」、人の髪の毛が「70~80」
マイクロンですから、どれだけ微細かがわかります。スーツの生地のグレードを表す表記である
Superに換算すると、170~190'sになります。この驚異的に細い原毛を紡績にて撚糸する際、
何千もの極めて小さいエアーポケットが形成されます。このエアーポケットが他の繊維を凌ぐ保温効果を生み出します。
また、繊維が細いため、繊細な肌触り(しっとりとした滑らかな肌触り)で美しい光沢があることも特徴です。
生地の種類は、野趣感と華やぎを合わせ持つ絶妙な『ライト ツイード』です。
極細繊維の「カシミア」を主原料に「シルク」を混紡した細番手梳毛糸を引き揃え、平織りにし、
薄っすら起毛をかけた目の細かい薄手のツイードになります。目が粗く、ラフな感覚を持ち味としたツイードは朴訥な雰囲気で、
クラシック回帰の流れにマッチしつつも、着心地はアップグレードという、美観と機能を備えた生地になるとお考え下さい。
繊細過ぎないカシミア!つまり、リアルクローズの最高級素材
ガブリエレ・パジーニの製品ですから、シルクの混紡素材だからといってケチっている訳ではありません。
繊細なカシミアにシルクを混紡することで、¨やわらかさのなかにも芯が通ったような¨耐久性を加えた作りになっています。
ガンガン着ていただいてもカシミア100%のモノより毛玉になりにくい利点も嬉しいポイント。