奥州藤原氏の金貨 量目約 7.2g 先代藤原経清公 国宝中尊寺金色堂・岩手県平泉


平安時代末期に現在の東北地方全域を支配していた奥州藤原氏が鋳造したと伝えられる金貨です。皇朝十二銭以来、貨幣の鋳造を見送り、もっぱら中国からの渡来銭に頼ってきた日本ですが、中央から離れた場所、しかも広大な地域で独自の文化を誇り、絢爛豪華な中尊寺金色堂を建立した一族が貨幣(金貨)の発行を試みたは不自然ことではありません。詳しい方のご意見では古代中国貨幣のデザインを借用しているとのことです。こちらは初代藤原泰衡の父経清の時代に鋳造されたとされていますが、経清公に貨幣発行までの力はなく、実際には初代清衡が父親の追善のため鋳造したと聞いています。中国の歴代王朝の初代皇帝が父親や祖父を太祖や高祖など名目上の皇帝に祭り上げたことが想起されます。

今回は委託品です。委託者の購入価格は1枚49500円とのことですが、早期の換金のため大幅に値下げして出品することに同意していただきました。撮影の際の光の量によって実物と違った色に写ることがあります。これまで一度も鑑定に出したことがなく、正真正銘の真贋不明ですが、トラブル防止のためあえてレプリカとして出品させていただきます。また、金品位を記載した保証書が見当たらないとのことですので、非金製品として出品させていただきます。高騰防止のため即決価格をご用意しました。自己紹介欄にオークション休業日を記載させていただいております。お手数とは存じますが、ご入札前にお読みいただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。