1994年に80の後継車種として登場した。アウディ社内の型式では80(B1 B4系)を継承しており、本モデルはB5系となる。
5代目フォルクスワーゲン・パサートと共通のB5プラットフォームを使用する。パサートと同様に縦置きエンジンでの前輪駆動を基本として、
クワトロ(四輪駆動)システムも選択できる。当初のボディタイプはセダンのみだったが、ステーションワゴンの「アバント」が
1995年に追加された。
ヨーロッパでは、VWの新技術 (pumpe-duse) が投入された出力110 PS (81 kW) の1.9 Lディーゼルエンジンを含む、
1.6 Lから2.8 Lまでのエンジンのモデルが展開されていた。ただし2.8 LのV6エンジンは、旧型の80/90からのキャリーオーバーで
1998年まで北米でのみ販売された(日本でも1996年モデルのみ2.8クワトロに搭載し販売されていた)。
その他に、当時人気があったイギリスツーリングカー選手権などで採用されていたスーパーツーリングのためにアウディスポーツが開発した
気筒あたり5バルブの1.8 L直4DOHC 20バルブエンジンも設定されており、ターボバージョンは150 PS (110 kW)、
210 Nmを発生した。この技術は1996年にはV6エンジンにも適用され、2.8 L V6 30バルブは193 PS (142 kW) を発生した。
オートマチックトランスミッションには、ポルシェが開発しクラッチレスマニュアルのような使い方をドライバーが選択できる
ティプトロニックが採用された。