インドネシア・ジャワ島産の樹木化石製の伝統コマ(F)
インドネシア・ジャワ島産の樹木化石製の伝統コマ(F)
インドネシア文化宮(GBI)では、2006年12月16日~29日、日本で初めての総合的な『インドネシア
のコマ展』を実施しました。一方、インドネシア国内では、2006年11月10日~2007年1月31日、首
都ジャカルタのメンテン地区で、「Festival & Atraksi GASING(コマ・アトラクション・フェス
ティバル)」が開催されました。これは2005年(ジャカルタ)、2006年(バタム島)に次ぐ、同
国国内では三番目の総合的なコマ展に当たります。実は、インドネシアは世界最大規模と称して
も過言ではない“コマ大国”です。西の端のアチェ州から、東部インドネシアのマルク州に至る
まで、各地に多種多様なコマ文化が開花していました。それはまさに“森の文化”そのものです
。豊かな熱帯林があればこそ生まれた文化なのです。
しかし、残念ながら多くは“過去形”です。現在でもコマ文化が生き続けている地域は、スマト
ラ島のリアウ州ブンカリス県、リアウ諸島州、バンカ・ブリトゥン州、そしてカリマンタン(ボ
ルネオ)島の東部のダヤク民族地域など数えるほどしかありません。こうした中、インドネシア
では、最近、PERGASI(Persatuan Gasing Seluruh Indonesia・全インドネシア独楽協会)が設立
され、コマ伝統文化の復活に着手しようとしています。その一環として、コマ競技のスタンダー
ド・マニュアルの作成が現在行われています。これは、近い将来開催を計画している、全インド
ネシア・コマ大会や、ASEANコマ大会、ASIAコマ大会などに向けて、統一ルール作りとして進めら
れているものです。
さて、画像は、2007年1月、首都のジャカルタで生まれた新種のコマです。PERGASIの発足を受け
、コマ文化に対する関心が高まる中、バンテン州産の樹木の化石を素材にコマが出来上がりまし
た。製作者は、首都ジャカルタやバリ島で化石&ミネラル鉱物店を運営するアルファ・マス・ス
ジャトゥラ社。本物の樹木化石を使って、インドネシア各地に伝わる伝統コマを、原型に忠実に
作製したものです。石製のコマは、かつて主にカリマンタン(旧ボルネオ)島のダヤク民族を中
心に、実際に作成され用いられていましたが、今では、なかなかお目にかかれるものではありま
せん。その意味で、贅沢にも本物の化石を素材にしたコマ文化の復興努力は、注目されています
。コマとしてばかりではなく、化石の置物としても応用できそうですね。
サイズは高さが約10.2cm、最大直径が約5.2cm、重さはおよそ300グラム。送料はこちらで負担いたします。尚、『インドネシアのコマ展』については、以下のURLをご覧ください。
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200612/article_4.html
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200611/article_1.html