俳諧秘伝書 【松木淡々 著?山中時風 写?推測】天明八年写
24.8×17.4㎝
全61丁
奥付(画像9参照)
天明八(1788)申晩冬時々亭窓下瀉(冩?)
【内容】 俳諧に於ける「秘伝」。大げさに言えば、「古今伝授」のような、格式の高いもの(であるはず)。
最初に「不易流行」が出てくるのも面白い。勿論「切字」も出てくる。
【参考】『俳諧秘伝書』を書写した人物について
・「時々亭」から「時々亭」「時亭」を検索
・愛媛・山中時風(宇摩郡入野村(現土居町)出身。本名は与一右衛門貞侯)。に行き当たる。
・山中関ト・錦鳥(俳人)の息子。11歳のとき松木淡々に入門。
・松木淡々【其角の弟子で、芭蕉の孫弟子】
伝系は 芭蕉→其角→淡々半時庵→時風拾弌斎
ここに「淡々半時庵」が出てくるが、その「時庵」の「亭」で書き写したのがこの『俳諧秘伝書』ではないか。師が弟子に『秘伝書』を書き写させるということは、「免許皆伝!」の証。とすると、『俳諧秘伝書』は淡淡の記したものということになる。(あくまでも私説)芭蕉の『秘伝書』とは全く違う。
因みに「俳書『俳諧秘伝書』:土居町教育委員会蔵」とあるのも見つけた。
※経年による紙の劣化、変色、巻末にかけて破れなどあり。
(2020年 12月 23日 5時 30分 追加)
※ この『俳諧秘伝書』が、時風自身の書き写したものと限らないのは無論である。。