LUX A3000フルレストア ペア KT88 搭載
ラックスキットA3000ペア、正確にはA3045ですが出力管の違いだけで基本的には同様の中古をフルレストアしました。
部品、配線を全て外してクリーニング後、新たに組み直しました。RCA入力端子には工作精度の高い製品を使用。スピーカー端子はバナナプラグ対応。
出力管KT88のソケットは過去製造された中で最高峰のスイスSCHURTER製タイトソケットの中でもトップクラスの金メッキピンのものを採用しています。現在まず手に入ることの無い幻のソケットです。
MT管の真空管ソケットはSCHURTER製ではありませんが金メッキピンのセラミック製。ボリュームは導電性プラスチックを使用した信頼性の高い製品を使用しています。組み立てには基本的にウルトラスリムヘッドビスを使用してスマートな外観になるように気をつけています。
配線材は高品質高音質のBELDENフックアップワイヤーを使用。入力段にはマッキントッシュMC275レプリカでも使用されている音の良いWIMAのポリプロピレンフィルムコンデンサーMKP10、出力段のカップリングコンデンサーにはWIMAのポリプロピレンフィルムコンデンサーの中でも最高級品である金属箔電極使用のFKP1やFKP4を使用しています。抵抗はVishay Daleの金属皮膜抵抗をメインに、要所要所にDaleの巻線抵抗を使用しています。ブロックコンデンサーは交換していませんが、正常動作を確認しています。
出力管はPEVANEの最新版KT88PT新品を使用。この真空管は金メッキピン、テフロンベースを使用しています。
全体の作りが洗練されていて、音質的には極めてクリアーで表現力が優れている私のお気に入りの真空管です。
初段にはTELEFUNKEN ECC83/12AX7 NOS(New Old Stock)を使用。次段も同じくTELEFUNKEN ECC82/12AU7 NOSを採用しています。勿論ダイヤマーク付きです。
当初MULLARD製軍用規格のCV4003及びCV4004を使用してみましたが今ひとつしっくりしなくてBRIMARの球にも入れ替えて試聴してはみたもののこちらも今ひとつで結局このアンプにはTELEFUNKENがもっとも破綻の無いスムーズなサウンドを奏でてくれる結果になりました。
ドライバー段にはやはりTELEFUNKEN系で信頼性の高い東芝6FQ7を採用しています。
最終的には極めてクリアーで演奏のディテールや音場感を余すこと無く再現し、ボーカルはまるで目の前に歌い手がいるかのように聞こえます。既存のラックスアンプのサウンドとは一聴してその違いがわかります。マッキントッシュMC275レプリカをも明らかに超えています。
アンプを組み上げてから1週間作動して異常が無いことを確認して最終調整しています。
メンテナンス用に回路図、出力管交換時の調整方法の図面を同梱します。
なお、レストア品ですから少々の傷、錆や汚れ等がありますから写真でご確認下さい。また、神経質な方、完璧を求める方は入札をご遠慮下さい。
発送は2個口になりますが送料は1個分で結構です。