以下、ブラクラシュートショートです〜〜
「永遠の約束」
ローマの夕暮れ時、コロッセオの近くにあるカフェテラスで、マリアは深呼吸をした。イタリアの首都に来て3年目、彼女は今でも古代遺跡の壮大さに圧倒される。テーブルに置かれた指輪を見つめながら、マリアは遠い日の記憶に浸った。
それは彼女が22歳の時だった。イタリア留学を夢見ていたマリアは、ようやくその機会を掴んだ。ローマに到着した日、彼女は興奮と不安が入り混じった気持ちでホテルに向かっていた。そこで彼女は運命的な出会いを果たす。
エレベーターで隣に立っていた青年、アレッサンドロ。彼の優しい笑顔と温かい声に、マリアはすぐに心を奪われた。二人は瞬く間に親密になり、アレッサンドロはマリアにローマの魅力を教えてくれた。
コロッセオの荘厳さ、トレビの泉の美しさ、バチカン市国の神秘。アレッサンドロと過ごす時間は、マリアにとって夢のようだった。彼の優しさと情熱に包まれ、マリアは初めて本当の愛を知った。
しかし、留学期間は瞬く間に過ぎ去った。帰国の日、アレッサンドロはマリアに約束をした。
「必ず迎えに行くよ。僕たちの愛は永遠だ」
その言葉を信じ、マリアは涙ながらに日本へ帰国した。
それから3年。マリアは必死で働き、イタリアで暮らす夢を諦めなかった。そして今日、ついにその夢が叶う。
カフェテラスで、マリアは指輪を手に取った。ブルガリのビーゼロワン4連リング。アレッサンドロからの贈り物だ。幅広の750ゴールドが指にしっくりと馴染む。13.4ミリの存在感あるデザインは、まるでコロッセオの円形を思わせる。
「マリア」
振り返ると、そこにアレッサンドロが立っていた。3年の歳月を感じさせない、あの頃と変わらない優しい笑顔。
「お帰りなさい」アレッサンドロは静かに言った。
マリアは立ち上がり、彼の胸に飛び込んだ。温かい腕に包まれ、彼女は幸せに満ちた涙を流した。
「ただいま」マリアはささやいた。
アレッサンドロは彼女の手を取り、指輪をはめた。
「これは僕たちの永遠の絆の象徴だよ。ブルガリのビーゼロワンは、無限の愛を表しているんだ」
マリアは指輪を見つめ、微笑んだ。螺旋状のデザインは、二人の愛が永遠に続くことを示しているようだった。
「さあ、新しい人生の始まりだ」アレッサンドロは言った。「僕たちの愛の物語を、この永遠の都で紡いでいこう」
マリアは頷いた。彼女の心は喜びと希望で満ちていた。イタリアでの新生活。アレッサンドロとの未来。そして、指にはめられたビーゼロワンリング。
夕日に照らされたコロッセオを背に、二人は手を取り合って歩き始めた。マリアは確信していた。この瞬間から、彼女の人生は新たな章を迎えるのだと。
ローマの街並みが黄金色に染まる中、マリアとアレッサンドロの姿は、永遠の愛を誓い合った恋人たちのシルエットのように美しかった。
そして、マリアの指に輝くビーゼロワンリングは、二人の愛の証として、これからも永遠に輝き続けるのだった。