オリジナル盤は、100枚以下のプレス数で、存在しないに等しいくらいレアな、米ワシントン州のプログレ/サイケ・フォーク・ロック・アルバムの450枚限定リイシュー盤。

メンバーによる長文のライナー・インサートが付属しております。それを読んで、いまさらながらに確信したのでありますが（今まで読んでいなかった）、「イエスやＥＬＰに部分的に影響を受けているが、基本的にはサンフランシスコのロック・グループ、グレイトフル・デッドやジェファースン・エアプレイン、CSN&Y などからの影響が濃い」、との記述があります。ELPの「ラッキー・マン」や、ディープ・パープル「スモーク・オン・ザ・ウォーター」なども演奏していたそうです。

個人的には、イエスにも、ＥＬＰにも、デッドやジェファースンにもそれほど似ていなくて、それ以上にこの、ストレンジ、というバンドの個性が素晴らしいと感じました。6年近くもの活動期間があったのに、このアルバムしか残さなかったのはもったいない（なぜもったいないかと言いますと、録音がイマイチで、ミッドからロウ・ファイ、という感じです。ちゃんとした録音であればと悔やまれます）。

ストレンジ、というバンドの個性うんぬんと言いながら、個人的な感想ですが、私が思い起こしたのは、マイティー・ベイビーのセカンド・アルバム「A Jug of Love」です。それをキイボード主体の演奏にしたかのようで、同等のほの暗さや叙情性、なんともいえぬもの悲しさ、を有しています。フラップ（フループ）の4枚目にもどこかしら雰囲気は似ているとも感じました。