『創元推理文庫 解説目録』 1962年7月 東京創元社
1962年に創元新社として立ち上げ直しされてから以降の「解説目録」は通常、かつては「解説目録」用の独自装だった旧社時代のそれと違って、文庫の裸本状態の外観を備える共通装になったのですが、初年度にあたる1962年刊行の「解説目録」のみ旧社時代の1960年版以来の外装の版下が流用されたものとなっており(厳密に言えば1960年、1961年、1962年の年ごとに色指定が異なっています)、ゆえに創元推理文庫史上において(新社立ち上げ時のドタバタ状況を物語るものとしても)類例を見ない激レアかつ非常な異彩を放つ存在となっています。
『反逆者の財布』『幽霊の2/3』など、名立たる絶版タイトルが新刊本として「解説目録」誌上に初お目見えした年の刊行です。