音楽で人は輝く 愛と対立のクラシック (集英社新書) 樋口 裕一 9784087205770
後期ロマン派の作曲家は、今日世界中で愛され、不朽の輝きを放っている。ブラームス、ワーグナー、ブルックナー、ドヴォルザーク、マーラー、R・シュトラウス、ヴォルフ…。この巨人たちの偉大な作品群を、どう楽しめば良いのだろう。その手がかりが、「ブラームス派とワーグナー派の対立」だ。この軸を理解すると、その崇高な音楽がさらに深みを増す。また、ベートーヴェン、シューベルト、メンデルスゾーン、ベルリオーズ、リスト、シューマン等の位置づけも明確になり、シェーンベルク等の新ウィーン楽派も視野に収めることができる。両派の対立を軸に、それぞれの創作に影響を与えた「愛のドラマ」も見据えながら、クラシック音楽の魅力をあますところなく伝える。