本物保証! ペルシャやインドのミニアチュールをはじめとする細密画の世界。日本においても七宝や金工等の分野で細密工芸が独自に発展し、その代表格として知られる薩摩焼は我が国が初めて参加した慶応3年(1867)年のパリ万国博覧会でその日本的な美しさや細密描画によって高い評価を受けました。
後に京都・大阪・名古屋・東京・横浜などでも薩摩風の絵付けのやきものが流行し、その多くが国外へと輸出されることで薩摩焼(SATSUMA)は七宝や金工と並び立つ我が国の輸出商品の花形として海外に熱狂的なコレクターを生み出した事は良くご存知かと思います。
【越田】銘の京薩摩色絵金襴手花魁図雪輪地紋花瓶です。
ほっそりとした端正な器にぐるりと花魁を描いた作品で、童と仲睦まじく興じる美しい花魁達の姿を表し、一幅の日本画を彷彿とさせる意匠が極めて繊細な筆致にて見事に描き出されています。
金彩でびっしりと描き込まれた着衣の文様や色絵による写実的絵画表現は目を見張るものがあり、また頸と底縁に意匠された雪輪形の意匠内には極めて緻密な花唐草地紋を置いています。
驚くほど丹念な仕事がなされています。
日本の風俗を主題としながらも外国人趣味を色濃く反映させた姿からは楚々たる気品と異国情緒が感じられます。
合わせ箱入り。 是非この機会をお見逃しなく。
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