貴重廃盤 RHYE Woman ライ 透明感のある幻想的なスキャットが舞う 柔らかく優しく美しい 筆舌に尽くしがたい心地良さに陶酔
RHYE
Woman
穏やかで優しく,しなやかで繊細,初めて聴くのに懐かしくもあり,「ジャンルは?」と問われると,クラシックのようでもあり,環境音楽のようでもあり,ソウルやジャズのようでもあり,AORのようでもある。でも,間違いなくGood Music! それだけは言える・・・そんなアルバムです。
カナダ出身のシンガー/プロデューサー Mike Miloshと,デンマーク出身のプロデューミュージシャン/プロデューサー Robin Hannibalによるユニット,Rhyeのデビュー作。ユニット名は「ライ」と読むようです。
序盤は,春先の柔らかな日差しにも似たクラシカルで穏やかな曲が続きます。「Open」は,のどかな春の野辺を思わせるミッドテンポ,「The Fall」は春先の晴天,遠い山の緑を眺めながらドライブしているかのような爽快なアップテンポ。
中盤は,クールで幻想的なナンバーが続きます。クールなギターやストリングスの上を透明感のある幻想的なスキャットが舞う「Shed Some Blood」がイイですね。
個人的にお薦めしたいのが,「Last Dance」に「One of Those Summer Days」。
「Last Dance」は,マイナー調の物憂げなメロディーをタイトなビートで刻んだスタイリッシュなミッドテンポ。AORファンならたまらないクールでカッコ良いナンバーです。「One of Those Summer Days」は,穏やかに流れるギターのアルペジオをバックに静かに歌い上げられる幻想的なバラード。霧の中をさまよっているかのような錯覚に陥ります。
それにしても,この透明感あふれるハイトーンのヴォーカル,歌っているのは男性なんだとか(恐らく,Mikeでしょうね)。これは驚きです。